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まどろみのロンドン 『公明新聞』(2004年5月3日) ドキュメンタリー映画作家の佐藤真が2002年から03年にかけて文化庁の在外研修制度で出かけた「ロンドン滞在記」だ。 彼の代表的作品『阿賀に生きる』(1992年)は国内外で高い評価を受けているのでご覧になった方もおられるだろう。また、その阿賀野川とそこに暮らす人々を川筋での共同生活をしながら撮り続けた顛末を綴った『日常という名の鏡――ドキュメンタリー映画の界隈』を読むと、この監督のしぶとさにつながるうだうだぶり(!)がよくわかる。とともに同書は映像論でもあったが、本書でもそれは随所にちりばめられていて、ページをめくるたびにメモしておきたくなるような楽しい出会いが。 映画監督のくせに「映画を見るとすぐ眠たくなる」という彼がロンドン暮らしの1年間の中で一番長く過ごした映画館の暗闇の中での“妄想スケッチ”というから、読むほうもそのつもりでおつきあいを。 ●本の内容を見るまどろみのロンドン |
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まどろみのロンドン 出版ニュース(2004年6月上号) 〈イギリス人の味覚の塩味に対する鈍感さの要因は、塩分そのものよりも、この微量なミネラル分に対する感受性が鈍麿しているせいかもしれない〉〈イギリス人の雨を厭わぬ感覚は、その分厚い皮下脂肪だけでなく、運河や河川交通を大切にする精神に通じていると考えられないだろうか〉〈アジアの片隅の兎小屋に生まれ育った私にしてみると、イギリス人の良識・コモンセンスには、どこか近寄り難いところがある〉ドキュメンタリー映画作家として『阿賀に生きる』『阿賀の記憶』などの作品を手がけ、映画論・表現論も多く著している佐藤真が、一年にわたるロンドン生活体験を写真とともに綴ったエッセイ。 ここでは、映画の話よりも〈些細な日常をとりまく、映画以外の出来事の奥行き〉が、異文化体験のエピソードとして描かれる。映画作家ならではの視点によるスケッチはもとより、イギリス文化・価値観への観察・批評が読ませる。 ●本の内容を見る まどろみのロンドン |
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