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消された裁き――NHK番組改変と政治介入事件 『しんぶん赤旗』(2005年12月25日) ●「テレビの現状を問う本」と題した「本と話題」の中で、『消された裁き NHK番組改変と政治介入事件』が紹介されました。以下はその紹介文の一部。 ――国民の暮らし、政治意識に大きな影響を与えているテレビ。一月に、NHKプロデューサーの内部告発で明らかになった権力者の番組への政治介入事件を一 つのきっかけに、メディア、とくにテレビのあり方を問う本が相次いで出版された一年でした。(略) 【思考停止を告発】 政治介入によって改ざんされた番組「問われる戦時性暴力」の取材対象だったVAWW−NETジャパンは、事件の検証のために『消され た 裁き NHK番組改変と政治介入事件』(凱風社・二〇〇〇円)をまとめました。ディレクターとして事件の渦中にいた坂上香さんは、番組制作現場の「異常事 態」を証言。テレビメディアでの「思考停止」と「言論統制」というべき事態を告発します。/この事件で問われたものの一つに、公共放送としてのNHKの役 割 がありました。/同書で、メディア研究者の服部孝章氏は、NHKに限らず、特定の周波数を独占的に利用する放送事業の公共性を問い、@社会的争点を提示す A異論反論を適切に伝えるB社会全体に開かれている―ことが公共性を体現するとのべます。 【「編集権」も吟味】 番組出演者でもあった米山リサ氏は、ある出来事を直接目撃できなくても、その意義を受けとめることを可能にするのがメディアの役割 で はないかとし、NHKは、「人と人、意識と意識の接点としての公共」を生み出す責任と役割を放棄したと批判します。(略)――(西沢亨子) この記事では、このほかに、田中義久・小川文弥編『テレビと日本人』(法政大学出版局・三八〇〇円)、田原茂行『巨大NHKがなくなる』(草思社・一六 〇〇円)、森達也・森巣博『ご臨終メディア』(集英社・六八〇円)が紹介されています。 ●本書の内容を見る 『消された裁き』 |
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政治権力とメディアが加えた暴力を当事者たちが検証・証言・告発する 『ジャーナリスト』(2005年11月25日「書評」欄、JCJ発行) NHK・ETV2001番組「問われる戦時性暴力」をめぐる、歴史認識・言論統制の現在、政治権力・メディアの暴力を検証・糾明――と謳わ れたこの書は、2000年の12月に開催された「日本軍性奴隷制を裁く女性国際戦犯法廷」と、その法廷を取材して作られたNHKの番組ETV2001シ リーズ「戦争をどう裁くか」の第2夜「問われる戦時性暴力」(2001年1月30日放映)とにかかわった当事者たちによる、番組改変事件の検証、証言、告 発の書である。 この書はまず、あらためて女性国際戦犯法廷とはなんであったのかを明らかにしている。慰安婦問題の顕在化から法廷への道のり、加害国の女性と被害者たち が、国際的な視点に則り、日本軍性奴隷制の陣頭にたいする罪を裁くことの歴史的意義を明快に簡潔に述べている。 ……番組は法廷を伝えなかった。被害者の証 言を消し、加害者であった元日本兵の証言を消し、天皇を有罪とした判決も消した。そして本書はNHKを追い込んだ、正しい歴史認識を拒む勢力・政治家たち の動きも検証している。 ……番組に出演しその発言を消され切り刻まれた米山リサさんは繰り返しこう述べている。「NHKの番組改竄は、法廷を十分に伝えなかったことだけが問題な の ではない。番組によって被害者を貶めるような『真実』が伝えられ、法廷について誤った『知』を生み出してしまったことが、伝えられなかったこと以上に問題 とされなければならない」「番組が検閲・改竄されたことによって20世紀の負の遺産に向き合う機会がまた一つ失われたことは間違いない」。 私たちが今こそ歴史と向き合うために、この書がひとりでも多くの人に読まれることを望みたい。(宮崎絢子) ●本書の内容を見る 『消された裁き』 |
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